ヨーロッパでいちばんコートが増えた国は?(イギリスとドイツ)

答えはイギリスとドイツです。FIPは、フランス・イギリス・ドイツの3か国を「ヨーロッパのビッグスリー」と呼び、3年続けてクラブとコートの増え方が大きい国だとしています。そのうえで、2026年に最も勢いがあるのはドイツだと書いています(FIP World Padel Report 2026(36ページ))。

国 増えたクラブ・施設 増えたコート 2026年のクラブ増加率(見込み) 2026年のコート増加率(見込み)
イギリス244978面84.2%109.9%
ドイツ197911面69.6%111.5%
フランス277889面28.1%28.8%
オランダ73398面12.6%14.6%
ギリシャ51149面68.7%66.0%

表の「増えた」数は、2026年9月時点と2025年の比較です。増加率はFIPによる2026年の見込みで、確定した数字ではありません(FIP World Padel Report 2026(38ページ、図14))。

FIPによると、イギリスとドイツはどちらもコートが2,000面を超え、世界でコートが多い15か国に入りました。Googleでの「padel」の検索は、ドイツで120%、イギリスで90%、フランスで20%増えたとされています(FIP World Padel Report 2026(36ページ))。Padel Magazineは、検索が増えたことだけでは、ふだんプレーする人がどれだけ増えたかまでは測れないとも書いています(Padel Magazine)。

フランスはもう伸びていないの?(増え方はゆるやかでも、5,000面に到達)

フランスは、増えたコートの数では889面と、イギリスやドイツとほぼ同じです。ただ、もともとクラブとコートが多い国なので、増加率は28.8%の見込みにとどまります。FIPは、フランスが2026年に入ってから約900面を作り、5,000面に届いたと説明しています(FIP World Padel Report 2026(36ページ))。

オランダも、2026年に約400面を増やしました。FIPによると、オランダはコートの数で世界の上位5か国に入ってスウェーデンを抜き、4,000面を超えています(FIP World Padel Report 2026(38ページ))。パデルW杯で、オランダ男子が初日にフランスに勝ったことは11月3日の記事で伝えました。

ヨーロッパ全体ではどれくらい増えた?(6年でコートは約2倍に)

FIPによると、パデルの施設とプレーヤーのおよそ3分の2がヨーロッパにあります。2020年の初めには、ヨーロッパのクラブは約5,000、コートは約18,000面で、その多くがスペインに集まっていました。今はクラブが12,000、コートが39,000面になっています(FIP World Padel Report 2026(36ページ))。

時期 ヨーロッパのクラブ ヨーロッパのコート
2020年の初め約5,000約18,000面
2026年のレポート時点12,00039,000面

FIPは、2021年から2023年まではイタリアやスウェーデンの盛り上がりが増加をけん引し、2024年からはビッグスリーと近くの西ヨーロッパの国に中心が移ったと説明しています。東ヨーロッパやバルカン半島の国々でも、少しずつ広がっています。ここ3年のヨーロッパ全体の増え方は、年平均で12%を少し超える程度です(FIP World Padel Report 2026(36ページ))。

スペインとイタリアはどうなっている?(増え方は落ち着いた)

パデルが早くから広まった国は、FIPが「安定期」と呼ぶ段階に入っています。スペインは、その中で今もゆるやかにクラブとコートが増えている唯一の国だとされています。イタリアはこれまで大きく伸びてきましたが、増え方は止まり、今は大都市よりも中小の町でコートが作られています(FIP World Padel Report 2026(38ページ))。

国 増えたクラブ・施設 増えたコート
スペイン126392面
イタリア56149面
ポルトガル2460面
ノルウェー655面
フィンランド35面

ポルトガルや北欧の多くの国も安定期にあります。スウェーデンは、2020年に一気にコートが増えた分をまだ使い切れておらず、FIPは回復のきざしが見られないと書いています(FIP World Padel Report 2026(38ページ、図15))。

これから伸びそうな国は?(アイルランドは増加率300%の見込み)

FIPが「新しく伸びている国」として挙げたのは、アイルランド、ウクライナ、エストニア、ポーランド、ロシアです。中でもアイルランドは、2026年に入ってから約220面が作られ、1年の増加率は300%になる見込みとされています(FIP World Padel Report 2026(38ページ、図16))。アイルランドのコートについては、10月の記事でも紹介しました。

国 増えたクラブ・施設 増えたコート
アイルランド63219面
ウクライナ35125面
エストニア31104面
ポーランド2981面
ロシア1060面

ドイツの近くでは、オーストリア(Googleの検索が60%増)とスイス(40%増)も増え続けています。FIPは、ドイツでの広がりが影響している可能性があると見ています(FIP World Padel Report 2026(38ページ))。

イギリスのコートは何面?(数え方で数字が変わる)

FIPのレポートでは、イギリスのコートは「2,000面を超えた」と書かれています。一方で、英国のパデル情報サイトThe Padel Paperは10月、別のデータサービスPadel Genieの集計で3,053面になったと伝えました(10月の記事)。集計した団体も時期も違うため、2つの数字はそのまま比べられません。どちらも、イギリスでコートが急に増えていることを示している点は同じです。

コートの数が増えた国では、W杯の代表の顔ぶれにも変化が出始めています。2026年のW杯にはドイツ男子も出場し、初日にチリを2-1で破りました(11月3日の記事)。

次に何を見ればいい?

国ごとの詳しい数字は、FIP World Padel Report 2026の公開ページからレポート全文(英語のPDF)で確かめられます。日本でプレーできる場所は、PADEL SPOTの全国のパデル施設一覧にまとめています。

出典