ラコステのラケットは誰が作っている?(テクニファイバーの技術がもと)

Padel Magazineによると、ラコステの強みは、フランスのラケットスポーツ用品メーカー、テクニファイバー(Tecnifibre)です。テクニファイバーは2017年にラコステの傘下に入っており、技術や研究開発をテクニファイバーが、デザインやブランドの歴史をラコステが受け持つ形になっています(Padel Magazine)。

2本のラケットは、テクニファイバーの「Curva(クルバ)」シリーズと形や作りがよく似ていると、Padel Magazineは指摘しています。ラコステは2本を「ダイヤモンド型」(先端側が重く、強く打ちやすい形)と説明していますが、Curvaは一般に「しずく型」(ダイヤモンド型と丸型の中間)に近いと紹介されることが多いそうです。テスターは、強打する人だけ向けの極端なダイヤモンド型ではなく、振り抜きやすさと扱いやすさを両立した形だと書いています(Padel Magazine)。

L.MAXとL.SOFTは何が違う?(素材と重さ)

2本のいちばん大きな違いは、打つ面の素材と重さです。L.MAXは面にカーボン(18K)を使い、L.SOFTはガラス繊維80%とグラファイト20%の組み合わせです。L.SOFTはL.MAXより15グラム軽く作られています(Padel Magazine)。

項目 L.MAX L.SOFT
打つ面の素材カーボン18Kガラス繊維80%・グラファイト20%
中の素材(コア)EVA Soft(やわらかめのEVA)EVA Soft
重さL.SOFTより15グラム重いL.MAXより15グラム軽い
バランスL.SOFTよりやや手元寄りL.MAXよりやや先端寄り
X-Speed(フレームの空気穴)ありなし
X-Top(先端の補強)ありあり
Spin Skin 3D(面のざらつき加工)ありあり
色黒が基調、蛍光グリーンの差し色グリーンが基調、黒のワニのマーク

重さやバランスの具体的な数字(グラム数など)と値段は、Padel Magazineの記事には書かれていません。日本で発売されるかどうかも確認できていません(Padel Magazine)。

Padel Magazineは、「18K」という表示について注意も添えています。18Kはカーボンの糸の束が何本の細い繊維でできているかを表す数字で、それだけでラケットの硬さは決まりません。繊維の向きや量、樹脂、全体の作りで変わると説明しています(Padel Magazine)。

3つの仕組みは何のため?(空気穴・先端の補強・面の加工)

L.MAXには、テクニファイバーの「X-Speed」という仕組みが入っています。フレームに穴を開けて空気を通しやすくし、ラケットを速く振れるようにする狙いです。ただしテスターは、空気の通り道だけで扱いやすさが決まるわけではなく、重さとその配分が大事だとも書いています(Padel Magazine)。

「X-Top」は、ラケットの先端部分を補強する仕組みで、床や壁のガラス、金網に当たったときの傷みを防ぐためのものです。「Spin Skin 3D」は面に凹凸をつけてボールが引っかかりやすくする加工で、Padel Magazineは、回転をかけたバンデハ(頭の上で切るように打つショット)やビボラ(横回転をかけて打ち下ろすショット)を打つ人に向くと紹介しています。X-TopとSpin Skin 3Dは2本とも、X-SpeedはL.MAXだけに入っています(Padel Magazine)。

打った感じはどう評価された?(L.MAXは攻撃、L.SOFTは扱いやすさ)

Padel Magazineのテスターは、L.MAXについて、ボレーを押し込んだりスマッシュで決めにいったりするときに、しっかり応えてくれるラケットだと評価しています。カーボンの面でも硬すぎず、ネット前でボレーを続けやすいとして、「名前から想像するより万能」と書いています(Padel Magazine)。

L.SOFTは、テスターが「うれしい驚き」と書いたラケットです。軽くて振り出しが速く、ボールがよく飛び、芯(スイートスポット)が広いため、真ん中で当たらなくても気持ちよく返せると評価しています。守備では、壁から跳ね返ったボールの処理やロブが楽になるそうです。軽いラケットでも打球に物足りなさが出にくいのは、バランスがやや先端寄りだからだと説明しています(Padel Magazine)。

ラケット テスターの評価(要約) 向くとされた人
L.MAX押し込むと応える。硬すぎず、ネット前でも扱いやすいよくプレーし、しっかりした打球感と攻撃を求める人
L.SOFT軽くて速く振れる。ボールが飛び、芯が広い上達中の人。速いラリーで動きやすさを重視する経験者

テスターは「L.MAXはもっと押し込みたくさせる。L.SOFTはもっと自由にプレーさせてくれる」とまとめています。そのうえで、L.MAXを上級者用、L.SOFTを初心者用と決めつけるのは単純すぎるとし、経験者がやわらかいラケットを選んでもよいと書いています(Padel Magazine)。

見た目はどう評価された?(大きなワニのマークには注文も)

L.MAXは黒い専用の箱に入っていて、専用のケースとラコステのボールが付いてきます。箱を開けると、ルネ・ラコステの言葉「Without elegance, playing and winning are not enough.(エレガンスなしでは、プレーして勝つだけでは足りない)」が書かれていて、この言葉は2本のラケットの側面にも入っています(Padel Magazine)。

一方でテスターは、面に大きく描かれたワニのマークには注文をつけています。胸元の小さな刺しゅうで世界に知られたブランドなので、もっと控えめなマークの方がラコステらしい上品さが出たのではないか、という意見です。ただし「好みの問題」とも書いています(Padel Magazine)。

ラケット選びにどう生かせる?(ほかの2027年モデルと比べる)

Padel Magazineの結論は、ラコステは初めてのパデルラケットで「革命より慎重さ」を選んだ、というものです。テクニファイバーの実績ある作りを土台に、性格のはっきり違う2本をそろえたと評価しています(Padel Magazine)。

ラケットを選ぶときは、重さとバランス、面の素材の組み合わせを見比べると、自分に合うかどうかの手がかりになります。ほかのメーカーの新しいラケットは、ブルパデルNeuron 2027の比較記事やHEADの2027年モデルの記事でも紹介しています。

出典