女性の指導者はどれくらいいる?(52の役職のうち11人)
W杯の各チームのコーチ陣の役職は全部で52あり、そのうち11を女性が占めています。割合にすると21.2%です。さらに、チームを率いる主将に限ると、32チームのうち6人が女性で、FIPは19%と計算しています。コーチ陣にいる女性の半分以上が、チームの技術面のトップに立っていることになります(FIP公式)。
| 大会・ツアー | 女性の割合 | 数えた対象 |
|---|---|---|
| パデルW杯2026(ドーハ) | 21.2%(52人中11人) | 男女の出場チームのコーチ・主将の役職 |
| パデルW杯2026(ドーハ) | 19%(32チーム中6人) | 主将だけ |
| パリ五輪2024 | 13% | コーチ(IOCの公式統計。東京2020も同じ13%) |
| WTAツアー(女子テニス) | 15% | 登録されたコーチ |
| FIFAの女子代表の大会 | 22% | コーチ陣(女子の大会だけ) |
比べるときの注意点もあります。FIFAの22%は女子の大会だけの数字ですが、ドーハのW杯は男子と女子の大会を同時に開いており、21.2%には男子チームの役職も含まれます。FIPもこの違いを記事の中で断っています(FIP公式)。
パリ五輪は、出場選手の男女比が50%ずつになった大会です。それでもコーチに占める女性は13%にとどまりました。FIPは、W杯の数字が国際的なパデルで女性の指導者が増えていることを示していると説明しています(FIP公式)。
どんな人がチームを率いている?(元世界1位の名前も)
FIPが名前を挙げた女性指導者には、パデルの歴史を作ってきた元選手が並びます。
前回王者スペインの主将は、カロリーナ・ナバーロさんです。9年間世界1位に立ち、通算100を超えるタイトルを取った選手でした。イタリアの男女両方のチームを指導するマルセラ・フェラーリさんは、世界選手権で何度も表彰台に上った指導者で、男子の世界1位だったフェルナンド・ベラステギン選手を7年間指導しました。FIPによると、世界1位の選手を指導した初めての女性です(FIP公式)。
スペインのイシアル・モンテスさんは、12年間世界のトップ選手として活躍し、スペインの主将として世界選手権で5回、欧州選手権で3回優勝しています。今大会では英国チームのアシスタントコーチを務めています(FIP公式)。
| 名前 | チーム | 役割(FIPの紹介) | 経歴 |
|---|---|---|---|
| カロリーナ・ナバーロ | スペイン | 主将 | 9年間世界1位、通算100超のタイトル |
| マルセラ・フェラーリ | イタリア(男女) | コーチ | 世界1位ベラステギン選手を7年間指導 |
| イシアル・モンテス | 英国 | アシスタントコーチ | 12年間トップ選手、主将として世界選手権5回優勝 |
| クリスティーナ・マリン・トレダノ | メキシコ | チームを率いる | メキシコの指導者養成学校の校長 |
| ミロウ・エッテコーフェン | オランダ | チームを率いる | 2018〜2022年にオランダ国内1位 |
| エリザベス(リビー)・フレッチャー | 英国 | チームを率いる | 英国パデルの中心人物 |
| エミー・エクダール | スウェーデン女子 | チームを率いる | 元代表選手、ユース代表の責任者を経て就任 |
| ノエリア・ソレダ・スアレス | チリ | 主将 | ― |
| バルバラ・コルテ・レアル | ポルトガル | アシスタントコーチ/主将 | ― |
| マリアナ・タラリコ | 米国女子 | アシスタントコーチ | 元米国女子1位、2021・2022年の世界選手権で米国の主将 |
名前の表記は編集部がカタカナにしたもので、役割はFIPの記事の書き方に合わせています。FIPは主将が6人だと数えていますが、記事の中では「率いる(leading / at the helm)」という書き方も使っており、この表のどの人が「主将」の6人に当たるかは、すべては書き分けられていません(FIP公式)。
指導者の経歴にはどんな道がある?(選手から指導者へ)
FIPの紹介を読むと、指導者になるまでの道がさまざまなことが分かります。スペイン出身のマリン・トレダノさんは、パデルへの情熱からメキシコに移り住み、今はメキシコの指導者を育てる学校(Escuela Nacional de Entrenadores de Pádel)の校長を務めています(FIP公式)。
スウェーデン女子を率いるエクダールさんは、もとはテニス選手でした。2017年からパデルに関わり、スウェーデン代表の選手から、ユース代表の責任者を経て、女子代表の指導者になりました。米国女子のタラリコさんは、米国のランキング(USPA)で女子1位になった元選手で、2021年と2022年の世界選手権では米国の主将を務めています(FIP公式)。
トップ選手として名前を残した人が指導者になる道と、国内でパデルを広げてきた人が代表を任される道の両方があることは、これからパデルを始める人にとっても、競技との関わり方の幅を感じさせます。
パデル全体では女性はどれくらい?(競技人口の47%)
FIPは、W杯の数字はパデル全体の広がりとつながっていると説明しています。世界のアマチュアの競技人口は4,000万人で、そのうち47%が女性です。FIPの世界ランキングに名前が載ったことのある選手は113か国の6,310人で、そのうち28%が女性です(FIP公式)。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 世界のアマチュアの競技人口 | 4,000万人(うち女性47%) |
| FIPランキングに載った選手 | 113か国の6,310人(うち女性28%) |
| W杯2026の賞金総額 | 120万ユーロ(パデル史上最高、男女で同額に分配) |
賞金の面でも男女の差をなくす動きが進んでいます。今回のW杯の賞金総額は120万ユーロで、FIPによるとパデルの歴史で最も多い額です。この賞金は男子と女子の大会で半分ずつ分けられます(FIP公式)。FIPの世界ランキングの国別の数字は、FIP世界ランキングの記事で詳しく紹介しています。
W杯はこのあとどう見られる?(11月5日から準々決勝)
W杯は11月4日にグループステージの最終日を迎え、11月5日から準々決勝が始まります。2日目までの結果はW杯2日目の記事にまとめています。試合はFIPの公式YouTubeなどで見られます(FIP公式の大会ページ、パデルW杯の配信ガイド)。
試合の画面にベンチが映ったら、選手に声をかける指導者にも目を向けてみてください。前回王者スペインのベンチにいるナバーロさんのように、かつて世界1位として戦った人が、今度は指導者として世界一を目指しています。




